長野県民医連保険薬局/保険調剤/一般薬・衛生材料販売/居宅療養管理指導(飯田市鼎・健和会病院横)

かなえ ひまわり薬局

学習会

令和元年度長野県薬剤師認知症対応力向上研修会

投稿日:  カテゴリー:学習会  from:sio

10月22日(火)、伊那文化会館で行われた令和元年度長野県薬剤師認知症対応力向上研修会に出席しました。

Ⅰ. 基本編    長野県薬剤師会  専務理事  石塚 豊様

厚生労働省から出されている「新オレンジプラン」について説明がありました。「新オレンジプラン」の基本的な考え方は『認知症の人の意思が尊重され、できる限り住み慣れた地域のよい環境で自分らしく暮らし続けることができる社会を目指す』ことです。

基本編では、認知症の種類、病態、治療、ケアに関する基本的な知識ついて学びました。

Ⅱ. 対応編    長野県薬剤師会  専務理事  石塚 豊様

・服薬指導、地域の中での認知症の徴候のある人に対する「気づき」

・かかりつけ医や関係機関機関等との連携により、早期診断・早期対応への「つなぎ」

・在宅医療を含め適切な薬物療法(薬学的管理)を実施し、治療と生活を「支える」

「気づくこと」「つなげること」「支えること」の重要性、その対応の方法についてDVDや症例を通して学びました。

Ⅲ. 制度編    長野県健康福祉部保険・疾病対策課  保健師  坂元 亜紀 様 / 伊那市保健福祉部福祉相談課相談支援係  係長  木ノ嶋 志津子 様

介護サービス利用の手続き、利用できるサービスなど制度に関することや地域包括ケアシステム、ケアマネージャー・訪問看護師等の役割、社会資源などについて学びました。また、伊那市の施策としてイーナ介護なんでも相談所・伊那市認知症見守りネットワーク・認知症カフェ・認知症の方の運転免許証返納などの取り組みについてご紹介頂きました。

在宅医療推進のための多職種連携研修会

投稿日:  カテゴリー:学習会  from:sio

10月18日(金)飯田公民館において在宅医療推進のための多職種連携研修会が行われました。

飯田下伊那薬剤師会の主催で、薬剤師の他、看護師・保健師・管理栄養士・歯科衛生士・鍼灸師・ケアマネージャー・生活相談員など様々な職種の方が80名程集まりました。A~Hまでのグループにわかれ、課題の症例について問題点などを自由に意見交換しました。

私たちのグループでは

・3つの科を受診されており、大量に残っている薬をどうしたらいいか

・食前・食後など複雑な飲み方の薬を簡素化できないか

・最近痩せてきている・・・入れ歯が合っていない

・夜中トイレに起きて歩く際にふらつきあり、歩行が心配

・自宅のお風呂は捕まるところがなく入りづらくなっている

以上の問題点をあげ、解決に向けて意見を出し合いました。

初対面の方が多くちょっと緊張してしまいましたが、研修会後には懇親会も開かれ楽しい一時を過ごすことができました(^^)

南信糖尿病合併症治療フォーラム2019

投稿日:  カテゴリー:学習会  from:sio

10月8日(火)飯田市立病院で開催された南信糖尿病治療フォーラムに出席しました。

基調講演『SGLT2阻害薬の4年間の使用経験』 健和会病院 透析センター部長 熊谷悦子先生

2019年4月~6月までのダパグリフロジン(フォシーガ®)投与患者294例のデータを解析しお示し頂きました。

様々な角度からの分析で、ついていくのが大変でしたが・・・

・HbA1c:投与前8.1→投与後7.5 有意な低下が認められた。スタート時の値が高いほどしっかり下がる。

・eGFR:投与前72.7→投与後70で維持。改善する症例も認められた。

・体重:投与前80Kg→投与後○○Kg 体重低下は有意ではないが、症例によっては10Kg以上下がっているケースもある。

特別講演『糖尿病性腎症の発症・進展抑制を踏まえた糖尿病治療』JA長野厚生連 北信総合病院 院長 洞和彦先生

SGLT2阻害薬の使用成績や大規模臨床試験(EMPA-REG OUTCOME試験、CANVAS試験、DECLARE-TIMI試験)の結果をご紹介いただき、今後の糖尿病治療のあり方やSGLT2阻害薬の使用についてご講演頂きました。

・eGFRが年間20%減る症例は5年以内に透析になっている。

・尿たんぱくが出ているということは、糸球体か尿細管のどちらかに障害が起きている。

・糖尿病から腎症を発症させないためにはアルブミン尿を減らすことが重要である。SGLT2阻害薬には腎保護作用が認められており、治療薬として重要な位置づけになってくると考えられる。

・SGLT2阻害薬の腎保護作用は近位尿細管のミトコンドリア抑制(?)

・SGLT2阻害薬は心血管イベント抑制効果も認められており、「心・腎保護薬」としての期待が高まっている。

・現在、心不全や腎臓病への適応拡大に向けた開発が行われている。今後、糖尿病の患者だけでなく、心・腎の幅広い領域での使用が期待されている。

SGLT2阻害薬は近位尿細管においてグルコースの再吸収を阻害して尿糖排泄量を増加させることにより、インスリンに依存せずに血糖値を低下させる新しい作用機序の経口糖尿病治療薬です。血糖値を下げるだけでなく、利尿作用や体重減少作用などの効果もあり、心血管イベント・死亡の抑制、心不全による入院の減少、腎機能悪化の防止が期待されています。今後に注目していきたいと思います。

飯伊薬剤師会病診部会第1回研修会

投稿日:  カテゴリー:学習会  from:sio

8月21日(水) シルクホテルで開催された「令和元年度飯伊薬剤師会病診部会第1回研修会」に出席しました。

信州大学医学部整形外科の中村幸男先生をお招きし、「慢性疼痛の治療戦略」というテーマでご講演頂きました。

盛りだくさんの内容でちょっとまとめられないので、箇条書きにしたいと思います。

・痛みは気持ちによるところが大きい。診察時に患者さんが医師としっかり話せる時間は11秒というデータがある。どんな痛みなのか患者さんの話をしっかり聞いてあげることが大切。「この薬は高価な薬なので良く効きますよ」の一言で効果が出る場合もある。

・痛みの期間による分類:【急性疼痛】1ヵ月未満の炎症性の痛み【慢性疼痛】3~6ヵ月以上続く痛み

・痛みの原因による分類:【侵害受容性疼痛】炎症や組織損傷によって生じた発痛物質が末梢の侵害受容器を刺激することによって生じる痛み【神経障害性疼痛】損傷や疾患によって神経が障害されて引き起こされる痛み(雷が走るようなビリっとした痛み、ジンジン、ピリピリ、チクチクした痛み)

・シップの効く範囲:【モーラステープ】貼った周囲10~15㎝まで効く【ロコアテープ】肘に貼ると肩まで効く【ノルスパンテープ】全身

・主な鎮痛薬の特徴:【アセトアミノフェン】良い薬だが、気軽に手に入るため患者さんが自己判断で長期間飲んでしまうことが問題。【セレコックス】COX-2選択的阻害剤のため、胃腸障害が少ない。実はNSAIDsの中で心血管リスクは少なく、多いのはジクロフェナクとインドメタシン。【トラマドール】便秘・吐き気・眠気が出る。【サインバルタ】胃腸障害が少ないが、長期服用はお勧めしない。1~2週間がいい。長くても数カ月。【タリージェ】α2δ-1に結合するため、痛みによく効く。

・腰痛は男性で1位、女性で2位(女性の1位は肩こり)

・慢性腰痛では前頭葉の血流が落ちている。慢性腰痛はうつの人が多い。慢性腰痛では抑うつに伴う前頭葉機能低下が指摘されてきた。クイズやパズルをやって前頭葉の血流を良くすることで痛みが減るというデータがある。タクシードライバーはずっと運転しているにも関わらず腰痛が少ない(10人に1人くらい)のは、道を考えながら運転しているため。

・変形性膝関節症では片方治療すると両方良くなることがある(広汎性侵害抑制調節)。

・TKA(全人工膝関節置換術)術後遷延痛:手術が成功したのに痛いと思ってしまう。

中村先生のご講演を拝聴するのは今回3回目でしたが、いつも興味深い内容で、今回もあっという間に時間が過ぎてしまいました。痛みに悩んでいる患者さんは大勢いらっしゃるので、先生のお話を参考にさせて頂き、患者さんの話をよく伺ってより良い治療が提供できればいいなと思いました。

第11回薬薬連携合同研修会

投稿日:  カテゴリー:学習会  from:sio

7月29日(月)、やまなみ薬局で行われた第11回薬薬連携合同研修会に出席してきました。

一般講演は、飯田市立病院薬剤科の高野耕一郎先生より、『トレーシングレポートの実践と具体的な活用方法』について紹介して頂きました。

飯田市立病院では、TS-1とカペシタビン(ゼローダ®)の処方に対してトレーシングレポートを活用しており、調剤した薬局が患者さんの服用状況や対話の中で気付いた副作用などについて、病院へフィードバックしているそうです。

処方箋を受け付けたことのある薬局側からは、「どの程度の症状の副作用が出た場合に報告するべきなのか判断が難しい」「薬局で聞き取った内容が既に病院でも話している内容のことがあり、報告するべきなのか迷う」等の意見が上がりました。

特別講演は信州大学医学部内科学第二教室の杉浦亜弓先生より、『当科におけるレンバチニブの使用経験と服薬指導時に聞いてほしい副作用』というテーマでご講演頂きました。

レンバチニブ(レンビマ®)は、切除不能な肝細胞癌に対する治療薬です。

これまで肝細胞癌に対する経口抗癌剤はソラフェニブ(ネクサバール®)しかありませんでしたが、10年ぶりの新たな治療薬です。

主な副作用は、高血圧、手足症候群、食欲減退、蛋白尿、疲労・倦怠感、甲状腺機能低下症、血小板数減少、肝性脳症などです。ソラフェニブより手足症候群の発生が少ないとされています。

レンバチニブ(レンビマ®)を投与した実際の症例を紹介して頂きながら、副作用についても一つ一つ丁寧に説明してくださいました。

限られた診察時間の中では薬の説明や副作用の聞き取りが十分に行えないこともあるので、薬局の方で気付いた症状などがあったら、情報を入れてほしいとのことでした。

学習会 飯田市かなえひまわり薬局 長野県民医連保険薬局/保険調剤/一般薬・衛生材料販売/居宅療養管理指導

Copyright (c) 2012 かなえひまわり薬局 All Rights Reserved.

▲PageTop