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南信糖尿病合併症治療フォーラム2019

投稿日:  カテゴリー:学習会  from:sio

10月8日(火)飯田市立病院で開催された南信糖尿病治療フォーラムに出席しました。

基調講演『SGLT2阻害薬の4年間の使用経験』 健和会病院 透析センター部長 熊谷悦子先生

2019年4月~6月までのダパグリフロジン(フォシーガ®)投与患者294例のデータを解析しお示し頂きました。

様々な角度からの分析で、ついていくのが大変でしたが・・・

・HbA1c:投与前8.1→投与後7.5 有意な低下が認められた。スタート時の値が高いほどしっかり下がる。

・eGFR:投与前72.7→投与後70で維持。改善する症例も認められた。

・体重:投与前80Kg→投与後○○Kg 体重低下は有意ではないが、症例によっては10Kg以上下がっているケースもある。

特別講演『糖尿病性腎症の発症・進展抑制を踏まえた糖尿病治療』JA長野厚生連 北信総合病院 院長 洞和彦先生

SGLT2阻害薬の使用成績や大規模臨床試験(EMPA-REG OUTCOME試験、CANVAS試験、DECLARE-TIMI試験)の結果をご紹介いただき、今後の糖尿病治療のあり方やSGLT2阻害薬の使用についてご講演頂きました。

・eGFRが年間20%減る症例は5年以内に透析になっている。

・尿たんぱくが出ているということは、糸球体か尿細管のどちらかに障害が起きている。

・糖尿病から腎症を発症させないためにはアルブミン尿を減らすことが重要である。SGLT2阻害薬には腎保護作用が認められており、治療薬として重要な位置づけになってくると考えられる。

・SGLT2阻害薬の腎保護作用は近位尿細管のミトコンドリア抑制(?)

・SGLT2阻害薬は心血管イベント抑制効果も認められており、「心・腎保護薬」としての期待が高まっている。

・現在、心不全や腎臓病への適応拡大に向けた開発が行われている。今後、糖尿病の患者だけでなく、心・腎の幅広い領域での使用が期待されている。

SGLT2阻害薬は近位尿細管においてグルコースの再吸収を阻害して尿糖排泄量を増加させることにより、インスリンに依存せずに血糖値を低下させる新しい作用機序の経口糖尿病治療薬です。血糖値を下げるだけでなく、利尿作用や体重減少作用などの効果もあり、心血管イベント・死亡の抑制、心不全による入院の減少、腎機能悪化の防止が期待されています。今後に注目していきたいと思います。

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